〜*〜甘い小道具たち〜*〜
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| 透き通った液体 | レモン色の液体 | 琥珀色の液体 |
| これは今あたしの手元にあります | これはオジタマが 引き取りました |
これはもち子さんが お持ち帰り |
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柴教授がそれぞれに渡した3つの瓶。 教授の、秘めた心理が滲み出ているような形が揃うといいなーと思っていました。 ところが困ったことに、ピンと来る媚薬の瓶が全然見つからない…。 なにせ稽古で使っていた瓶たちを、1年半その気で見つめ続けてこの本を書いたので、 もはやあたしのフィルトゥロダモーレのイメージは、そこから離れられなくなっており、 小屋入りした日にもまだ本チャンを探し出せずにいたのですね。 これはもうあたしには無理だわ、ということで… このレモン色の瓶、ゴツゴツしてて面白いデザインでしョ? 3つの中でも、一番ビジュアル的特色が欲しかったので、まさにパーフェクトチョイス。 |
| ムラーノ島あたりで拾った出来損ないみたいな瓶… 柴教授は、親友にわざとそんなモノをあげて、 早く冗談だって気づいてくれよ…と願っていたのかもしれません。 |
| 小ぶりなハンドバックにも納まりやすい、女らしい小瓶… そんな瓶を選んで贈った柴教授は、意外に繊細な人なのですね。 舞台裏の木村家では 「媚薬の瓶がみつからないのよ〜」 「ママ、これはどう?」 そんな会話があったんじゃないかナ、 ホントに仲のよい姉妹のような母娘なのですヨ〜。 |
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これはやっぱり二階堂さんも、ヴェネツィアン・ブルーの瓶の形から離れられなかったようです。 実際、このフォルムは古代ペルシア時代からあるベーシックなデザインですからね、 世界中の人に配りたくなるぐらいの量が、入る大きさじゃないとだし…(笑)。 |
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| ヴェネツィア本島のほぼド真ん中、 有名なリアルト橋のたもとの、市場の近くにある広場。 サン・ジャコモはヴェネツィア最古の教会で、千年前にはもう、 このバカみたいに大きい時計台も(失礼!)、 ここに建っていたのだそうです。 旅行者は入って来ない、ヴェネツィアっ子の生活の場です。 初稿では、40年前ここのカフェで、佐倉父がアルバイトをし、 媚薬をみつけた若き日の柴教授が飛び込んできて、 縹と千草が互いに媚薬を入れあった、という、 4人の青春の舞台となっていました。 |
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| ↑ このカップ&ソーサー、本物の ・。*゜・アンティーク ゜・*。・ です! イタリアンカフェって意外にシンプルな物を使っている処が多く、でもそれだと舞台的にはあまりにも無機質。 やっぱりお客様はこういう処から、この店の日常とか歴史とか、“想い”を汲み取ろうとされますものね、 あだや疎かにできない大きなポイントなのです。 で、ニュアンスのある素敵な物となると、はい、とってもお高いのです…小道具の範疇じゃなくなっちゃう。 うう〜〜〜と思っていたら、 「ウチにローズピンクの古いのがあるから持ってきたげよか」 「でも磯見さん、10脚もお借りしたらお店に迷惑かけちゃう」 「大丈夫。30脚ぐらいあるから」 失礼ながらあたしは、使い古しという意味だと思ってたのです。 そしたら、なんと、古いって言うのはアンティークってことだったのですっ。 磯見さんのミルクホールは、カフェだけでなく骨董屋さんでもあったのでした…絶句。 そうして到着したカップの、なんとうつくしいこと…女優陣はもうため息の嵐ほ〜っ。 戦後の輸出用に作られた美濃焼きだそうで、くちびるに触れる薄い感触の、まーやさしいこと! 本番中やプリセット中に割っちゃったらどーしよー?!と、けっこうドキドキでしたけど、 みんなに大切に愛されて、無事にお勤めを果たしてくれ、鎌倉に帰っていきました。 ドルチェ・ヴィータの格をあげてもらえて、ホントにありがたかったです |
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| 他ならぬ胡桃さん=那珂村タカコちゃんのご自宅よりお借りしました。 お庭にいっぱいゴロゴロしているらしく、立派に育って(笑) ホント、木って感じですものね、 理想的な大きさでありがたかったです〜。 頭が重いので、オープニングの掃除で暴れる度にユラユラさせちゃって、 ゴ、ゴメンネ〜と謝りながら踊ってましタ。 例の2度の治療のシーンでは、毎回ポキッとやっちゃうのは可愛そうなので、 二つだけ折り取って、使ってました。 実際は、ヤケドをしたらすぐ流水!に勝る特効薬はないらしいんですが、 それは日本のように、水があるのが普通のこと、という地域での話。 今のこの国の平和は、本当に奇跡的な努力の賜物なんだと、 身に沁みて思っていたいですよね。 |
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| これはあたしのこだわりです RoseGardenの芝居では、必ずこの赤い薔薇を出す事になってマス(笑)。 3年ぶりに箱から出して、また逢えたネ、と、1本1本にご挨拶。 活け込みをして、組みあがったセットに置いた途端、 辺りをはらうような気高さとともに、華やかな息吹がパーっと広がって… 芝居のセットが、“カフェ・ドルチェ・ヴィータ”になった瞬間でした。 あるとないとじゃ大違いです。 お花はなんでも好きだけど、薔薇はこれだからタマらないのです。 本当は生花を活けたいところですが、舞台の上は過酷な環境なので、ネ。 でもこれ、レプリカとは思えない質感でしョ? この薔薇を見るたびに、最初の気持ちに帰ります。 RoseGardenの大切な守り神です。 |
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彩さん=保谷果菜子さんのお持ち物。 カルナヴァーレのマスケラ(カーニバルの仮面)、本物です。 神秘的ですよね、思わずじーっと見入っちゃう。 やはりヴェネツィアの物語ともなれば、マスケラは必須アイテム。 ハンズあたりを物色?しかしあるのかぁ〜?なんて心配してたら、 あたし、持ってます、とカナコさん…天使に見えました〜(笑)。 このセンス抜群のフォートも、ダーリンが撮って下さったんですヨ。 カナコさん、ボーズさま(ダーリン)、ありがとうございました! 背の高い白金先生が壁に掛けてくれたシーンは、 実は台本には書いていない、稽古の中から生まれたものでした。 そうやって、ドルチェ・ヴィータの運命の一日に立ち会った、仮面。 天国のお父さんは、この目を窓にして、 娘たちを見守っていたのかもしれませんネ。 |
物も使っていると魂を持つと言ったのは、柳田國男だったと思いましたが、 小道具、といいつつ道具ではない、大事な出演者だと、 あたしはいつもそう思っています。 今、役目を終えて、ゆっくりと休息している彼らは、 眺めるあたしを、その瞬間に飛ばしてくれる、 芝居の神様のお使いになりました。 永遠、というのは、彼らの中にこそある、 そんな気がしています。 |
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