Miranda 1878 (age25)

ミランダ。
シェークスピアの『テンペスト』のヒロインです。

絶海の孤島で、父の元ミラノ大公と共に暮らす無垢の花。
謀略によって島に流されて来た父親は、もともと研究していた魔術の腕に磨きをかけ、
いまや嵐さえも呼び起こせる達人になっています。
その嵐〜テンペスト〜によって、彼を追い落とした人々が島に漂着させられ、
ミランダには、運命の初恋が訪れます。

卿の描いたミランダは、まだその恋を知る前に見えませんかね?
嵐の前の風に身を預けながら、遠い海の向こうに、何かの予感を感じている、
それを怖いとは思っていない、まっすぐに有るがままを見ようと決めている、
そんな風情ただようまなざしです。

額にかかる一すじのおくれ毛が、リアルをテーマとするラファエロ前派の面目躍如ですよね。
あると無いとじゃ、劇的度数が大ちがい。
風の巻くような動きの中、この一すじの髪が、ミランダ自身を、
決してこれから訪れる運命の傍観者にはさせない、と告げているようで。。。
スゴイ緊張感だなぁ〜。