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この頃、若きディクシー卿は
ラングハム・スケッチ・クラブという
絵画塾にも通っていたようです。
この時、音楽というお題が出され
描いたのがこの“ハーモニー”です。
教会と思しき場所で
パイプオルガンを弾く女性・・・というわけで
モチーフは聖セシリアだそうです。
聖セシリアは → 
2世紀ぐらいのローマの貴族の令嬢でしたが
厚い信仰心を貫き
迫害されて聖人になりました。
彼女の心には神の音楽が聞こえていて
その音色を表すために
パイプオルガンを発明したと言われ
そこから、音楽の守護聖人となっています。
でも、ディクシー卿のことです
知識のないあたしが素直に感じた通り
中世の恋人同士の甘い時間
というような色合いの方を
より濃く表現してますよね。
彼女の目の前に今あるのは、ただ音楽のみ。
芸術に没頭する美しい横顔に
青年は同じぐらい没頭して見入っています。
それをわかっていて
いっそう心を込めて弾く彼女。
ズレているようでぴったりと寄り添いあった
奥ゆかしい恋のハーモニー。
この彼女を聖セシリアその人と見るなら
芸術に魂を奪われたこの青年は
卿自身のうつし身かもしれないですね・・・。
もしかすると、この思いは
卿が描いたカップルの絵すべてに
流れているのかもしれません。
だって
卿の世界の女性たちは
みんなミューズのように見えるのですもの…。
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