<Day By Day>

5月31日(土)大雨 もりもり大きくなる青葉。



『ニューパラダイスタウン』名古屋の旅でございます。
昨年の創立20周年公演『SUBJECTION2002』は本多劇場のみの公演だったので、
思えば、一昨年秋の『オリジナル』以来、
1年半ぶりの名古屋入りです。
リブレはその昔から、何故か、
ぴあテン中京地区思い入れ度ナンバー1の座を、
何度も頂いたぐらい、
名古屋のみなさまには可愛がって頂いているので、
今回も愛知県芸術劇場・・・通称芸文に向けて、
いざるんるんと出発だー!

りぶれ船

ひとたび芸文小ホールに入れば、
大楽屋が3つに小楽屋が2つ、
タタキ場まで完備されたゆとりの空間。
小屋ごとにセットや道具を付け足したりする、
総勢23名の大所帯の離風霊船にとっては、
まさにうってつけの劇場なのです。

ここでは小楽屋のひとつを小道具部屋として確保させてもらえるので、
デカ箱の持ち込みが多い我が班も、
他班に迷惑をかけることなく道具の準備が出来るのがウレシー!
広い楽屋はいつも通り、
女優部屋、男優部屋、スタッフの憩いのお部屋に。

役者はそれぞれ“My鏡前”に陣取り、
「ただいまっ」という感じで化粧道具を並べてマーキング。
この鏡前にはよくイタズラをされる。
今回は、“キ印しの小夜子”津谷知子が、
“不倫な気持ちによろめく佐藤夫人”澤田恵から、
あらゆるメイク用品に『ゲゲゲの鬼太郎』シールを貼りまくられてました。
ちなみに澤田は、我が小道具班のちいママです。
手間のかかる作業が得意です。
あ、もひとつちなみに、津谷のキ印しはスです。
いつもああです。


ひとつの作品を長くやっていると、
慣れや惰性が発生してくるのが頭の痛いところ。。。
ウチでは、
名古屋公演のゲネプロでそのガス抜きをするのが恒例となっています。
人の衣装を着たり、女優がヒゲを描いて出たり、
と、いかにスタッフや共演者を笑かすかに命を賭けるという、
不埒な行いに燃えるのでございます。
芸文スタッフのみなさまには、
こんなふざけた劇団で、毎回ご心配をおかけいたしております。
誠に申し訳ございません。。。
で、今回の白眉は、
(って全然反省してないやんけ!)
“ニューパラダイスタウン駐在所の山田巡査”新人中村ノゾムの、
その肉体的特徴をフルに活かしての登場に尽きます。
つまりぃ、
頭のてっぺんと後ろにも顔があったの。。。
照明の川俣クンが黒ガム張り付けて作ってあげたらしいです。
あたしはてっぺんの顔にホレてしまいました。
『困った山田クン』
他の追随を許さない抜けキャラでした。


しかし、
こんなに馴染んだ小屋なのに、
今回の本番はとまどいの嵐。
舞台に出て初めて気付いた客席との距離。
近い。前が近すぎる。
畳に座ると、
一番ツラのお客さまは一緒に舞台にいるかと思えるほどの間近、
片や一番奥のお客さまは顔が3センチぐらいに見える遠く。。。
今まではなんの躊躇もなく、芸文用の大きめ芝居をして来たが、
こんなに前の人が近いと、
大芝居はすごーく不自然。
でも遠い人にはフツーの動きじゃ伝わらない。。。
ど、どっちを選択すればいいんだ?!
これまでここで、低い芝居をした事がなかったことに気付いて、
そのやり難さにみんなまっ青。
せめて1メートル後ろに客席が引っ込んでてくれてたら、
芝居の大きさを揃えられるのに。

迷い出すともういけません。
ナチュラル芝居に変えはじめてみたものの、
受けるはずのセリフが聞こえず焦り出す者、
大芝居を死守したものの、リズムを狂わされセリフをかみ出す者、
スズナリで掴んだテンポも崩れ始め、
抗う役者に乗り切れない役者が、気持ち悪さを抱えたまま、
修正しきれずに終わってしまって、
鬱。。。

それでも面白かったと言って下さった名古屋のお客さまは、
やさしい。。。うるうる。
リブレを育てようという意識で、長い目で見て下さっていて、
本当にありがたいです。
明日はしっかり芝居のリズムを揃えて出直します!

おっかしいなー、なんか調子ワルイなあ。
いつも名古屋じゃ、多少也とも精度の上がった状態をお見せ出来るのに、
なんかミョーな感じがまとわりついてるなあ、
新幹線のゴミ箱のフタにはさまれて、
のっけから血豆作るし、なんか縁起ワル〜、
なんて思っていたら、大当たり。
それも個人的に、とんでもない目に遭遇してしまうなんて。
なんとわたし、
初日の晩に道で転んで頭を強打し、
救急車で運ばれてしまいました。。。

            ヒ〜ホ〜、ヒ〜ホ〜・・・
 

マジー?!
マジです。
あたしも驚きました。
意識はしっかりあるんだけど、
どうしても起き上がろうって気になれないの。
転んだ瞬間はもう火花でした・・・
頭の中で今まで聞いた事のないモノ凄い音がしたので、
ヤバッ?!氏ぬ?!
と覚悟しました。
しかし、喋れるし、27たす39も分かったし、
大丈夫だとは思いつつ、
明日も本番あるし、
眠ってる間に余所の世界に到着してたらコワイので、
念のためCT撮ってもらいなさい、ということで、
乗せられました、うなる車に。

救急車って急いでるからカーブもグイングイン曲がったりして、
けっこう気持ち悪かったです。
どっちかっていうと車に酔いそう、って感じだったけど、
ここで吐いて正しい判断をしてもらえないと困る、と思ったので、
根性でガマンしました。
着いたところは名城病院。
夜中の1時過ぎだったにも関わらず、
やさしく親切に気持ちを落ち着けて下さった看護婦さん。
そして、もっと安らかに診察しながら、笑かしてまでくだすった、
若くて、その上たまげるほどハンサムなお医者さま!
診られるのが恥ずかしいと思っちゃったほど。
うあーん!せめて10年前だったら、
あたしだってこんなただのデブのおばちゃんじゃなかったのにー!
この時あたし、マジで痩せようと決意しました。

しかし、驚いたよホントにキレイな顔立ちの先生なんだもん。
その顔だけで癒し効果バツグンじゃん!
ハンサムな上に頭が良くって、あたたかい人柄が透けて見えて、
その上、人様のお役にまでたってしまうなんて、
世の中にはなんて素ン晴らしいお人がいるんだ!
とカルチャーショックを受けてしまいました。
ドクターがみんなああいう人だったらいいのになー。
医は仁術・・・。

検査の結果、
骨折も血腫も見られません。
これから大きなタンコブになって痛みに悩まされると思いますが、
地道に冷やしておとなしくしていて下さい。
でも、舞台は休めないでしょうから、
少しでも変わりがあったら連絡して下さいネ。
ということで、
午前2時にホテルに帰り着きました。
みんな心配して待っててくれました。
ゴメンネ。


朝も小林さんが電話してきてくれました。
普段は人の事を妖怪とか言って小憎らしさ100%のオヤジですが、
こういう時はさすがに愛情200%の大親友です。
その日は、床山のお礼にと、
伊東センセイから「ひつまぶし」(ひまつぶし、じゃないヨ)
をごちそうして頂く予定だったのに、
やっぱり食欲なくてダメだったぐやじいいい!
コブがサ、痛くて痛くて。
コブったって、まるじゃないのよ、
三角の連なり、山脈よ山脈。
無気味な形に、コレってホントにこぶ???
って感じでビビッたけど、
1日鬼のように冷やしたら、こ山ぐらいにはなったワ、ほっ。
だけど一緒に打撲した肩に水が溜まってブニュブニュしてて、
衣装のジャンパースカートの肩部分に押さえ付けられると、
これまた痛くて痛くて。
髪の毛触っても痛いし、頭皮も切れてるし、
もお、


でも、その緊張感のたまものか、
千秋楽は芝居もいい出来だったので、
念願の『味仙』に行っちゃった。
もう終わったからヘンになってもいいや、
あの先生にも一回会ってもいいし、
なんてご気楽にビール飲んで、
激辛の台湾老麺としじみ炒めも食べた。
人間一寸先はホント闇。
いつ何があっても後悔しないように、
やりたいことはやらなくちゃ!
と都合のいい解釈で、名古屋の最終夜を満喫したのでありました。

東京に戻ったらちゃんと「ひつまぶし」の代わりするから、
と伊東センセイがおっしゃって下さったので、

山岸は寿司が好き。
回るお店でも全然満足デス!
それを支えに当分自宅療養でおとなしくしまーす。


はぇ〜、まさか、こんな旅になろうとは、
おそるべし『ニューパラダイスタウン』。
そういえば宿への帰り道にホントに「吉岡耳鼻科」ってのがあって笑った。
思えばこの芝居にはお医者さんが二人も出てる。
あたしがかかったのは脳外科だったけど、
芝居って現実とよくリンクするんだよねー。
前に『大集合』という洪水の芝居やったら、奥尻島が流されて、
『花椿』の時は、同時期に“花椿”ってCDが売り出されて驚いたし、
地震がテーマの『J』は、実際本番中に4回揺れたし。
そうそう、『かわいい幽霊』が終わったあと、
カゴメが新作のトマトジュースに“リリ子”って名前付けたのも驚いた。
次は幸せな芝居やろうよー。



以上、『ニューパラダイスタウン』の公演日誌は、
これにて終了です。
まだまだ書き切れなかったネタは山のようにあるのですが、
折々これからも掲示板あたりでご披露していくことでしょう。

ご来場下さいましたみなさま、
本当にありがとうございました。
次回リブレは、秋に阿佐ヶ谷あたりでお目にかかる予定です。
この夏は役者強化月間と銘打って、
いろいろイジりたいなーなんて野望を燃やしております。
若いモンはいい迷惑かもしれませんが。。。はは。
ではでは、公演のご意見ご感想など、
掲示板の方に書き込みして下さいネー!



あ、次回リブレセンHPのインタビューはあたしだ。
そっちでも喋りまーす。
読んでみて下さいネ。



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