
〜大橋泰彦編その2〜
津谷:大橋さんはどんな学生生活を?
大橋:演劇に明け暮れてた。
結局ね、3年間ほとんど授業出なくて、そのまま追い出されたって感じ。
津谷:ちなみに大学は?
大橋:武蔵工業大学電気科。
津谷:映画も結構見たという話を聞きましたが。
大橋:映画もね、結構見たよ。
僕が住んでるのは横浜なんだけど、横浜の黄金町ってところに、
ロードショーの映画が終わったあと、各ロードショーの映画を3本くらいまとめて
上映するところがあって、しかも料金も半額くらいで。
そこにしょっちゅう通って見たし、自由が丘の武蔵野館てところもあって、そこも安くてね、
よく見に行ったなぁ。
映画の数っていったらすごい数見てると思う。
津谷:バイトは?
大橋:僕のおじさんが飲み屋さんをやってて、そこでよく夏休みとかはバイトしてたね、休みの時だけ。
普通の時は学校行って、演劇部の部室に一日いて。
津谷:じゃぁ在学中、授業に出た数は本当に数えるほど?
大橋:ホンッットに数えるほど。
津谷:うわぁすごいなぁ。お芝居がやりたいからこの大学を受けるとかではないんですよね?
大橋:違う違う違う。
津谷:だって電気科ですもんね。
大橋:僕は武蔵工業大学の付属の中学高校から大学に行ってるわけ。
津谷:中学高校は男子校?じゃぁ演劇部とかもなかった?
大橋:いや、あったよ。あったけど僕はやらなかった。
津谷:男の子だけの演劇?
大橋:そうそうそう
津谷:すごーい。
大橋:でも武蔵工業大学の演劇部だって、男の子しかいないんだよ。
よその女子大と合同でやってた。
その合同でやってた大学が実践女子大でそこに伊東さんがいたわけ。
津谷:ちなみに、大橋さんが学生時代の演劇部って、
既存の本をやるとしたら、だいたいつかさんとか?
大橋:いや、僕が大学一年で入ったときは、つかさんが出始めた頃で、
むしろ別役とか清水邦夫とかそっちの方だね。
つかさんもやったけどね、「出発」とか「郵便屋さんちょっと」とかね。
津谷:既存の本を見てて、何かしら違う作品に出会ったとき、「これは」と衝撃を受けたのが
やっぱりつかこうへいさんだった?
大橋:つかさんだけじゃなくて、唐さんもそうだし佐藤信さんもそうだし、寺山修二もそうだし、
あの頃は皆いたからね。全部影響は受けた。
津谷:電気科をご卒業ということで・・・
大橋:卒業じゃなくて中退ね。
津谷:えぇまぁ・・・電気科に「行ってた」ということで今、特工班として参加されてますが、
今まででこれは誰にも真似できないだろうって自信作はありますか?
大橋:自信作というよりは、こんな無茶できないだろうって意味だったらば
やっぱりトップスで水を出したことだね。
あのトップスのビルで水出すなんて、こんな無茶は誰もやらないだろうって
いうことをやったから、実際ね。
津谷:それはトップスの方から「やめてください!」とか言われたりは?
大橋:うぅん、トップスの人は「是非やってみてください!」ってことだった。
津谷:誰の案なんですか?やっぱり大橋さんが?
大橋:いや、伊東さんじゃないかな。最後、洪水にしたいって言ったから、
じゃぁどれくらいの水出せるかなっていうところから考え始めてね。
津谷:最初そういうお話になったとき、無理なんじゃないかって思ったりは?
大橋:思わない。
むしろ無茶なことをやりたいから、無茶な注文された方が燃えるね。
津谷:この間の「HAKKEN-DEN」の時も最初は、2階建てでもギリギリな高さのところに
3階建てを建てようって話も出てましたね。
では、この間の芝居で珠が光るのはどういう仕組みか、ご質問が多かったので。
大橋:それだけは教えられないな。夢を壊しちゃいけないよ。
津谷:次回、どういうのをやりたいとか、ありますか?
大橋:やりたいことは100も200もあるんだけどね、
今の気分で何をやりたいかってのは、まだわからない。
逆に今、こんなことをやりたい!ていうのを100も200もある中から決めちゃうと、
もうちょっと経ってから後悔するような気がするから、
ギリギリまで漠然と頭の中でモヤモヤとさせといて、
決めなきゃいけないっていう時に出てきたものが、
やっぱりいちばんベストなものだと思ってるから。