
〜小林裕忠編その2〜
澤田:大学で芝居始める前に、
最初に芝居やりたい
って思ったのはいつだったんですか?
小林:実は高校まではまったく関係なかったの。自分の学校に演劇部なんてなかったし。
「あんなの女のやるもんだろ」みたいなのがあったから。
大学1年は空手部だった。
なんで空手部入ったかっていったら、
その当時流行ってた「空手バカ一代」に憧れて。
もともと小中高通して剣道やってたんだけど、
「空手バカ一代」ってのが大ヒットして、
ビール瓶とか炎消すとか、俺もできるかなとか思うじゃない(笑)
それで、1年間は理科大の空手部で活動してて、
別に不満はなかったんだけど、演劇部の新歓公演の立て看板見て、
そこに書かれてた部室の場所が
行ったことない場所だったんだよ。
「え?こんなところに部室があるんだ?」って思って、
なんとなく誘われるように部室を訪ねたら、
よくあるパターンだけど、そのまま飲みに行って、全部おごってもらって。
「なんだこの人たち。愉快な人たち〜」くらいに思ってて。
別に入る気なんかなかったんだけど、
3日後くらいに校内で演劇部の人に逢ったの。
「あ、小林ぃ」なんていきなり呼び捨てにされて、
「お前もう、うちの部員だからな。」って、よくあるパターンよ。
澤田:勧誘の手段だったんですね。
小林:でも、そこで本当にそいつらが嫌だったら拒否したんだろうけど、
どっか俺ね、そいつら好きだったんだろうね、だからそれでもいいかって思って。
でも、本当に自分が芝居をやりたくなったきっかけは、
その演劇部の公演で、唐十郎の「ハメルンの鼠」をやってね、
その時いい役をもらったの。
製造くんっていう、周りに翻弄される軸になる男の役だったんだけど。
芝居なんてやったことないから別にどうしようとかないじゃん、わかんないし。
で、わけわからず夢中になってやった公演が終わっって拍手もらった時に、
カルチャーショック受けたんだよね。
今まで体験したことのない、なんだこれはって感覚。
それがすっごい強くて、やりたくなったんだと思う。
「ハメルンの鼠」公演時の写真