
〜伊東由美子編その4〜
竹下:11月に・・・
伊東:私のお誕生日がある。
竹下:僕も誕生日あります。
でもそのちょっと前に、「LONG LONG TIME AGO」をやりますけど、
それについての想いを聞かせてください。
伊東:私の代表作とされてる作品だけど、代表作と呼ぶには異色作ではある。
どっちかっていうと、私の作品はテーマ性みたいなものが強すぎて、
登場人物ひとりひとりがどうとかいうことがないので、
そんな中で唯一、ひとりひとりのキャラクターが活かせる作品だなぁとは
思ってるのね。
それぞれの人間の生き方が見えてくればいいなぁと。
大矢:私、初めて見た時に、夏目漱石の「こころ」と、すごくかぶる部分があったんですけど。
伊東:そうだよ。コンセプトはそこから来てるの。
勝手な解釈だけど、夏目漱石ってすごい文豪っていうより、
偉大なる大衆文学っていう感じでしょ。
あの時代に、今にも通じる普遍的な部分で、
人間のいやらしい部分を表現できるってすごいなって思ってね。
竹下:LONG〜は、誰かしら登場人物に自分を重ねることができて、
色んな視線で見れる作品ですよね。うちでは確かに珍しい。
伊東:珍しい作品だよね。これがリブレの作品=私の代表作ってなっちゃうと困るけど、
「異色の代表作」にしたいなぁと思う。
実際に書いたきっかけって言うのはね、
「地球サイズのハムレット」の公演で大阪に行っているときに、
朝、銭湯に行ってたのね。
そしたら、その銭湯のテレビで、ブッシュが宣戦布告をしたわけよ、イラクにね。
それを見た時に、歴史の教科書にしかなかった「宣戦布告」って言葉が、
よもや自分が生きてるうちに聞くとは思わなかったくらい、
戦争ってこんなに簡単に起きちゃうことなんだ。
政府レベルでは全然違うんだろうけど、庶民レベルからしてみれば、
唐突に起きることなんだと思ったのね。
例えば、太平洋戦争が起こる前っていうのは、
きっと今の私たちとは違う想いがあったんだろうな、
戦争に向けての時代を過ごしてるんだろうなって気がするじゃない。
でも実は、今と変わらない普通の生活の中で、
晴天の霹靂で戦争って起こるんだろうなって。
LONG〜の物語の中には、戦争について話は一切なんだけど、
自分のことで一生懸命で、それぞれみんな生きてて、
そっから先に突然戦争が起こってくるっていう、
そういう背景もちょっと遠くには感じたいのね。
本当はラストに「この何年後に太平洋戦争が勃発」ってのを入れたいくらい、
どっかでお客さんにもそれを感じて欲しい。
竹下:僕らからすると、戦争前の人たちって、戦争が始まるんだって空気の中で
すさんでいって・・・って感じするけど、確かにそうですね。
普通の生活の中で、突然戦争って始まっちゃうんだなと思いますよね。

竹下:そんな伊東さんが、今までいちばん影響を受けた人は?
伊東:やっぱりつかさんだったり、大橋さんだったり。
大橋さんと一緒にやることになったのも、つかさんつながりなんだけど。
未だに、大橋さんの本の作りかたは他にはないから、すごい勉強にはなってる。
色んな芝居があるし、それぞれに好きなところはあるんだけど、
大橋さんの本は、大橋さんならではの独自の世界があって、
自分にとっても非常に刺激になるし。
いいか悪いかはわかんないけど、大橋さんの作品に出るには、
リブレでしかないわけだから。
竹下:うまく聞き出せたかどうかわかんないですけど、伊東さんの人となり、
少しでもわかっていただけたでしょうか。
とりあえず結論は、伊東さんは、・・・愛の人(はぁと)
一同:(笑)
伊東:わかっちゃった〜?!
竹下:ということで。伊東さんは次、誰にインタビューしますか?
伊東:次はね、鈴木にしようかな。
あいつ面白いんだよ!あいつのお父さん、実はパティシエなんだって!!
竹下:えー?!初耳ですね。
伊東:でしょう?きっと面白い話が聞けると思います。
竹下:それではお疲れ様でした!ありがとうございました。