
〜伊東由美子編その1〜
竹下:第12回リレーインタビュー!
さて今回は、竹下が伊東さんにリレーインタビューしたいと思います。
劇団の創立メンバーで、主宰者のひとり。
そして、作家・演出家でもありリブレの看板女優、伊東由美子さんに
本日は来ていただきました。
伊東:よろしくお願いします!
竹下:まずはですね、芝居を始めたのはいつですか?
伊東:中学高校が、中高一貫の女子校だったんですけど、演劇部に入ってました。
竹下:じゃぁ中学からですか。きっかけとかあるんですか?
伊東:お恥ずかしいのですが、単純に、人前で話をしたりすることが苦手なタイプだったんで。
その頃に、姉の影響で宝塚をちょっと見たりして、
お芝居とか、あぁいうのをやれば、アクティブになれるかなと思ったんだよね。
竹下:へぇ〜それは意外ですねぇ。誰かとか何かに影響受けたりしたんですか?
伊東:宝塚はやっぱりかっこいい。
派手な世界で憧れてはいたけど、でも、
別にあそこに入りたいとかいう気はなかったよね。
竹下:中学・高校で演劇部をやって、大学でも?
伊東:中高時代の演劇部が、割とあの時代にしてはアウトローな演劇部で、
いわゆる高校演劇とは全然違う、アングラ系の台本をとりあげていて、
最初にやらされたのは別役実さんだったりとか。
竹下:えぇ?!
伊東:意味わかんなくて。
とりあえず先輩たちにやれと言われてやってたから、
途中で嫌になったりもしてたのね。
でも、ちょうど中3から高1くらいの時に、つかこうへいさんの本に出会って、
こういう面白い本もあるんだって知って、それで面白くなった。
面白くはなったんだけど、でも別に大学へ行ってまで演劇をやろうとは
思ってなかったよね。
竹下:ではなぜ?
伊東:その頃、結構ミーハーだったから、共学の大学行って、早くに結婚しちゃえ!
みたいなのがあったんだけど、でも頭悪くて大学落ちまくって、
なんとか拾ってもらえたのが実践女子大で、また女子大に入っちゃったわけですよ。
で、なんかクラブ入らなきゃと思っていた時に見た、新歓オリエンテーションで
演劇部の人たちがやってた芝居が、難しいというよりは、
割と楽しそうな肌にあうような雰囲気だったので。
もし弓道部とかあったらやりたいなとは思ってたんだけど、
そういうクラブもなくって、結局演劇部に入ったのよね。
竹下:でも、大学だとクラブ入らない人も多いですけど。
伊東:入らないって考えはなかったね。
大学生活のエンジョイの仕方はサークルだと思ってたから。
(それで、そこにいた先輩が、離風霊船の現制作担当の落合さんです。)
で、いざ入ったら、今年1年は武蔵工業大学と組んでやりますって言われて。
それで武蔵工大通いになったわけね。(詳しくはリレーインタビュー大橋康彦編参照)

竹下:そこで大橋さんと運命の出会いを?
伊東:でも、私が入ったちょうどその年に、大橋さんは学校辞めてるから、すでにいなかった。
その演劇部の活動が、とっても厳しかったの。
中高でやってた演劇部は、内容は難しいものをやってたんだけど、
生ぬるくタラタラやってたわけ。
でも大学入ったらすごく厳しくて、4時くらいに授業終わると
即、武蔵工に移動して、6時くらいから稽古みたいな感じなのね。
ご飯も食べる時間もなかった。
竹下:じゃぁ大学生活はエンジョイできなかったんですね?
伊東:全然できてない!
しかも、1年生はひたすら先輩たちの稽古を体育座りでずっと見てるわけ。
竹下:体育会系じゃないですか。
伊東:ホント体育会系だったよ。
2〜3時間の稽古だけど、そんな時にお腹とかグゥなんて鳴ろうものなら
「水飲んで来い!」とか、先輩たちが面白い芝居をしてても、
プッとか笑おうもんなら怒られて。
竹下:え?!
伊東:笑うことすら許されず、ただひたすらじっと見てて。
竹下:うわぁ〜なんか演劇部っぽくないですね。
伊東:でも、私たちすごい生意気だったから、3人くらい同級生がいたんだけど、
「なによアレかっこつけて!」みたいな、帰り道にずっと文句ばっかり言ってて。
でも一応逆らわずにいたんだけどね。
だから厳しかった分、芝居終わったあとの打ち上げで無礼講になって、
「なんだいい人じゃん!」みたいになっちゃって(笑)
厳しく押さえつけられると、ちょっと開放された時に
とっても和気藹々になっちゃうところがあったのかも知れないんだけど。
ちなみに当時は、稽古後にお酒は飲まずに、喫茶店でひたすら演劇論。
私も1年生で自宅だったし、そんなに遅くなれないじゃない。
その1年生の時に、演劇部みんなで演劇を見に行く会をやって、寺山修二を見たわけ。
それで、真っ裸の男の人が飛び跳ねててびっくりして。
その後、みんなで喫茶店に入って、腕組みながら、
今日の芝居はどう思った?みたいな。
先輩たちは、あそこであぁでこうでって話してて、
私はそういう感想以前に内容なんかさっぱりわからないわけじゃない。
ただただ衝撃的だっただけで。
今思えば、先輩たちもきっとつっぱって言ってただけなんだろうけど、
当時の私にしてみると、ちくしょうと思ったのね。
こういう会話に私が参加できないことが悔しかったというか、そっからなんだよね。
そっから、すごい芝居を観まくったよ。
今の芝居への礎って、そこで出来上がった気がするよね。
その悔しさがなければ、それで終わってたのかもしれない。
私は知らなすぎると思って、芝居を観まくったの。
その頃、芝居の入場料が高くて、でも他の大学の演劇部とかだったら、
500円くらいで観れて。
だから学校の帰りに、「ぴあ」を調べて、
「この台本やってるんだ、台本読むより観た方が早いし」って
それも安直なんだけど、色んな作品をどういう風にやってるんだろうって
観まくっていたのは、今に至る財産ではあるし、きっかけではあるよね。
芝居ってちゃんとやらなきゃいけないんだっていうか。
中高からやってたけど、それはすごく生ぬるくて、
ちゃんとやるってこういうことなのかな?って教わったのは、
その1年生の時だったかなぁ。