
〜橋本直樹編その3〜
山岸:10年の中で、自分がいちばん好きな作品は?
橋本:”黒船だあ!(95年)”ですね。
山岸:どの辺りが?
橋本:芝居の動きとセットの動きが、ホントにシンクロしてるというか。
日本家屋の見た目の綺麗さと、芝居と、巨大な船が出るっていう。
役はもちろん一生懸命だったですけど、裏(リブレの役者は全員、スタッフを兼任しています)
でも充実してた。
こういうのやりたかったんだなっていうくらいの屋台崩しとかあったんで、
結構好きですね。
山岸:ちょっと独特だよね。後にも先にも和物やったのはアレだけだし。
セットを移動するってことを考えずに作れたしね。
でも東京でしかやってなくて、地方に持って行ってないから、
あんまり知られてないのよね。
両脇に家が建ってて飛び出す絵本の様に、室内に場転して。
真ん中に階段があって、その階段ぶち壊して、
おっきな戦艦が出てくるっていうラストで。
あれびっくりするよね。あそこから船出ると思わないもんね。
客席前方まで迫ってくるから、お客さんは驚いたと思うね。
橋本:その当時できる技術、全部使ってましたね。
山岸:離風霊船をそもそも知ったのは?
橋本:知ったのはね、高校2年かな。
まだ地元にいたときに、友達が、お前の好きそうな芝居がテレビで
やってるよってビデオに録って貸してくれて、
それで見たのが”ラストスパート(91年)”っていうお芝居なんだけど、
普通の部屋がいきなりジャングルになるから
「なんじゃこりゃぁ!!」ってビビリましたよね。
ヘリコプターも飛んでたし。
これすげぇ!って、技術を盗もうって思って、
オープニングの松戸さんの「朝目覚めたら、いつものように・・・」って台詞を
書き留めて練習したりしましたよ。
山岸:”ラストスパート”の出物はね、それこそ力出してたよね。
今はもうない、常盤座での最後の公演としてやらせてもらったから
何やってもいい。もう壊してもいいとか言われてたからさ。
橋本:ヘリコプターは度肝抜かれましたね。
山岸:あのヘリコプターね、その頃巷で”ミスサイゴン”やってたのね。
”ミスサイゴン”を越えてやるとか言って、「うちは飛ばす!」とか言って
吊り上げてたよ。
橋本: それで初めて生で見たのは”ゴジラ”でしたね。
あぁすげぇと思って。で、入りました。